障害年金を受給するためには、初診日や保険料納付の要件だけでなく、障害の状態が一定の基準に該当していることが必要です。
障害基礎年金では1級または2級、障害厚生年金では1級から3級のいずれかに該当することが必要となります。
障害年金では、病気やけがの名前だけで受給できるかどうかが決まるものではありません。
障害の種類に応じて定められている「障害認定基準」などに基づき、症状や検査結果、治療の経過、日常生活や仕事への影響などを踏まえて障害の程度が判断されます。
そのため、同じ病名であっても、障害の状態によって障害年金に該当する場合と該当しない場合があります。
障害認定日とは、障害の程度を認定する基準となる日のことです。
原則として、障害の原因となった病気やけがについて初めて医師等の診療を受けた「初診日」から1年6か月を経過した日が障害認定日となります。
ただし、初診日から1年6か月以内にその傷病が治った場合(症状が固定し、治療の効果が期待できない状態となった場合を含みます)は、その日が障害認定日となります。
20歳前に初診日がある場合には、初診日から1年6か月を経過した日と20歳に達した日との関係によって、障害状態を確認する日が異なります。
障害認定日は「初診日から1年6か月」が原則ですが、傷病や治療の内容によっては、1年6か月を待たずに障害認定日として取り扱われる場合があります。
たとえば、
・人工透析療法を行っている場合
・人工関節や人工骨頭を挿入置換した場合
・手足を切断または離断した場合
・喉頭を全摘出した場合
・人工弁や心臓ペースメーカー等を装着した場合
・人工肛門の造設や尿路変更術を行った場合
などがあります。
ただし、それぞれ障害認定日となる時期や要件が異なります。
また、これらの治療を受けたからといって、必ずそのまま障害年金の受給が決まるわけではありません。
傷病や治療内容に応じて個別に確認する必要があります。障害の状態が、認
障害年金の障害等級には、1級、2級、3級があります。
1級
日常生活を自分だけで行うことが非常に困難で、他人の介助を必要とする程度の障害状態が基本的な目安となります。
2級
日常生活に著しい制限があり、生活するために援助が必要となる程度の障害状態が基本的な目安となります。
3級
労働に著しい制限を受ける、または労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害状態が基本的な目安となります。
なお、3級は障害厚生年金に設けられている等級で、障害基礎年金には3級はありません。
実際の認定では、このような大まかな目安だけで判断するのではなく、それぞれの障害について定められた障害認定基準などに基づいて判断されます。
障害認定日の時点では障害の程度が軽く、障害等級に該当しなかった場合でも、その後症状が悪化して障害等級に該当する状態となった場合には、「事後重症による請求」ができることがあります。
事後重症による請求では、請求した時期が年金の支給開始時期に関係します。
そのため、「以前より症状が悪化している」「障害認定日の頃は軽かったが、現在は日常生活や仕事に大きな支障がある」といった場合には、現在の障害状態を確認することが大切です。
障害年金と障害者手帳は、それぞれ別の制度です。
そのため、
「障害者手帳が○級だから、障害年金も同じ○級になる」
というものではありません。
障害者手帳を持っていても障害年金に該当しない場合がありますし、反対に、障害者手帳を持っていなくても障害年金を請求することはできます。
障害年金については、障害年金独自の障害認定基準などに基づいて障害の程度が判断されます。
「この病気は障害年金の対象になるのか」
「働いていると障害年金は受給できないのか」
「障害者手帳を持っていない」
「自分の状態が何級に該当するのか分からない」
「障害認定日の頃と現在では症状が違う」
といったご相談もあります。
障害年金は病名だけで判断されるものではなく、障害の種類や程度、治療経過、日常生活や就労への影響などを確認する必要があります。
当事務所では、これまでの治療経過や現在の生活・就労状況などをお聞きしたうえで、障害年金の請求方法を検討します。
障害年金の対象になるか分からない場合でも、お気軽にご相談ください。