障害年金を受給している間に、病気やけがの状態が悪化し、現在の障害等級より重い障害状態になった場合には、「額改定請求」を行うことで、障害等級や年金額が変更されることがあります。
障害年金は、一度決定された等級がそのまま変わらないというものではありません。
障害の状態が重くなった場合には、次回の障害状態確認届(診断書)の提出時期を待たずに、自分から額改定を請求できる場合があります。日本年金機構も、障害の程度が重くなった場合には「障害給付 額改定請求書」を提出して改定を請求できると案内しています。
額改定請求とは、障害年金を受給している方の障害の程度が重くなった場合に、現在の障害等級を上位の等級に変更するよう請求する手続です。
たとえば、
障害厚生年金3級 → 2級
障害年金2級 → 1級
などへの変更を求める場合があります。
審査の結果、現在より上位の障害等級に該当すると認められた場合には、原則として請求月の翌月分から年金額が増額されます。
たとえば、
といった場合には、額改定請求を検討することがあります。
ただし、症状が悪化したというだけで必ず上位等級に変更されるわけではありません。
障害の種類ごとに定められた障害認定基準などに基づいて、現在の障害状態が上位等級に該当するかどうかが判断されます。
額改定請求は、原則として、
を過ぎてから行うことができます。
そのため、障害の状態が悪化した場合でも、いつでもすぐに額改定請求ができるとは限りません。
一定の障害状態に該当する場合には、例外として1年を待たずに額改定請求ができる場合があります。
たとえば、人工透析を一定期間継続している場合、一定の肢体障害、喉頭全摘、人工心臓等の装着など、省令で定められた障害状態が対象となります。
該当する状態や要件は細かく定められているため、個別に確認する必要があります。
額改定請求では、障害給付 額改定請求書と診断書などを提出します。
重要なのは、単に「以前より悪くなった」ということではなく、現在の障害状態が上位等級の基準に該当しているかどうかです。
そのため、診断書を依頼する前に、
などを整理しておくことが大切です。
有期認定の障害年金では、定期的に障害状態確認届(診断書)を提出します。
更新時の診断書によって障害状態が以前より重くなったと判断された場合にも、上位等級へ変更されることがあります。日本年金機構によると、この場合は提出期限の翌月分から増額改定されます。
一方、次回の更新まで期間があり、その間に障害状態が大きく悪化した場合には、更新を待たずに額改定請求を検討することができます。
更新を待った方がよいのか、額改定請求を行った方がよいのかは、現在の障害状態や次回更新時期などを確認して検討することが大切です。
65歳以降については注意が必要です。
現在3級の障害厚生年金を受給している方が65歳以上になった場合、過去に同じ支給事由による障害基礎年金の受給権を有していた方を除き、額改定請求をすることはできません。
そのため、障害厚生年金3級を受給している方で、障害状態が悪化している場合には、年齢も含めて早めに確認することが重要です。
以前は障害年金を受給していたものの、障害の程度が軽くなったことなどにより現在支給停止となっている場合は、通常の額改定請求とは手続が異なります。
その後、障害状態が再び重くなった場合には、「支給停止事由消滅届」などによって支給再開を求めることがあります。
支給停止中の方は、現在の障害状態や過去の決定内容を確認して手続を検討する必要があります。
障害認定日の時点では障害等級に該当しなかった場合でも、その後、障害状態が悪化して障害等級に該当するようになった場合には、事後重症による障害年金請求ができることがあります。
これは「額改定請求」ではなく、これから障害年金を請求する手続です。
この内容は「障害年金の申請方法」のページで詳しくご案内します。
「現在3級だが、症状が悪化して仕事を続けられなくなった」
「現在2級だが、日常生活で必要な援助が大きく増えた」
「次の更新までまだ期間がある」
「額改定請求ができる時期なのか分からない」
「更新を待つべきか、額改定請求をした方がよいか分からない」
といった場合には、現在の障害状態や前回の認定内容などを確認したうえで、額改定請求を検討することが大切です。
当相談所では、現在の障害等級、これまでの認定経過、現在の症状や日常生活・就労状況などを確認しながら、額改定請求についてご相談をお受けしています。