障害手当金は、厚生年金保険に加入している間に初診日がある病気やけがについて、一定の障害が残った場合に支給される一時金です。
障害厚生年金には1級・2級・3級がありますが、障害厚生年金に該当する程度の障害ではない場合でも、一定の要件を満たすことで障害手当金を受け取ることができる場合があります。
「身体障害者手帳が4級なので、障害年金には該当せず、障害手当金になるのではないか」というご相談をいただくことがあります。
しかし、障害者手帳と障害年金は別の制度です。
障害者手帳の等級と障害年金の等級は必ずしも一致するものではありません。
そのため、身体障害者手帳が4級以下の場合や、障害者手帳を取得していない場合でも、障害の状態によっては障害厚生年金3級以上に該当する可能性があります。
「手帳が4級だから障害年金は受けられない」と最初から判断せず、障害厚生年金に該当する可能性も含めて確認することが大切です。
「障害年金には該当しないと思うので、障害手当金だけを申請したい」というご相談もあります。
障害手当金については、最初から障害厚生年金の可能性を除外して考えるのではなく、障害厚生年金に該当する可能性も含めて障害給付の請求手続を行うことが大切です。
日本年金機構でも、障害の程度が該当すると思われる場合には、年金事務所等で障害厚生年金の請求手続を行うよう案内しており、障害厚生年金に該当しない場合でも、障害手当金を受けられる場合があるとしています。
請求には「年金請求書(国民年金・厚生年金保険障害給付)」などを使用し、診断書や初診日を確認する書類など、必要な書類を準備して手続を進めます。
したがって、
「障害年金を申請するのか、障害手当金を申請するのか」
と最初からご自身で決めてしまうのではなく、初診日や障害の状態などを確認したうえで請求を検討することが重要です。
障害手当金を受けるためには、主に次の要件を確認します。
ここでいう「治った日」には、完全に元の状態に回復した場合だけでなく、**症状が固定し、これ以上治療の効果が期待できない状態となった日(症状固定日)**も含まれます。
そのため、障害手当金では、障害の程度だけでなく、いつ症状が固定したのかという点も重要になります。。
障害厚生年金3級と障害手当金の大きな違いの一つは、障害厚生年金が「年金」であるのに対し、障害手当金は一時金であることです。
また、障害手当金では、初診日から5年以内に傷病が治っていることなど、障害厚生年金とは異なる要件があります。
したがって、「障害の程度が3級より軽ければ自動的に障害手当金になる」というわけではありません。
障害の程度とともに、初診日、保険料納付状況、治療経過、症状固定の時期などを確認する必要があります。
障害手当金には、障害厚生年金1級・2級・3級とは別に、対象となる障害の程度が定められています。
実際に該当するかどうかは、病名だけで判断されるものではなく、障害の種類に応じた基準や検査結果、症状、身体機能などを確認して判断されます。
そのため、
「身体障害者手帳が4級だから障害手当金」
「手帳を持っていないから対象にならない」
という判断はできません。
障害手当金は、障害厚生年金のように継続して支給される年金ではなく、一時金として支給されます。
金額は、厚生年金保険の加入期間や過去の報酬などをもとに計算され、最低保障額も設けられています。
最低保障額などは年度によって改定されるため、請求する時点の金額を確認する必要があります。
障害手当金を検討する場合も、診断書の内容は重要です。
特に、障害手当金では傷病が治った日(症状固定日)が要件に関係するため、治療経過や症状固定の時期について確認する必要があります。
日本年金機構も、使用する診断書の種類や診断書に記載する症状の日付などを確認する必要があるため、診断書を作成する前に年金事務所等へ相談するよう案内しています。
そのため、「障害手当金を請求したいので、とりあえず診断書を書いてもらおう」と進める前に、初診日や請求方法、必要となる診断書などを確認することをおすすめします。
「身体障害者手帳が4級なので障害年金は受けられないと思っている」
「障害手当金だけを申請したい」
「自分の状態が障害厚生年金3級なのか障害手当金なのか分からない」
「症状固定と言われたが、障害手当金の対象になるのか知りたい」
といった段階からご相談いただけます。
障害手当金を検討する場合でも、障害厚生年金に該当する可能性を最初から除外しないことが大切です。
当相談所では、初診日、年金加入記録、治療経過、症状固定の時期、現在の障害状態などを確認し、障害厚生年金と障害手当金の両方の可能性を踏まえて請求方法を検討します。